デッサンの過程




デッサンは、絵の基本といっていいと思います。ピカソやダリのデッサンはものすごいレベルです。とりわけ石膏デッサンは、正確な形や光、空間、質感、量感など、絵を描いていく上での基本を勉強する時に非常に有効です。さらに、デッサンは自分との対話でもあり、自分との戦い(ちょっと大げさかな)でもありますから、冷静に自分を見つめなおすにはいい方法だと思います。モチーフを、時には客観的に、時には主観的に、さまざまな視点で見つめる訓練としても非常にいい方法ですから、みなさんも筆を取り(木炭でも鉛筆でも)画面に向かってみてください。
きっと何か新しい発見があるに違いありません。〈塾長〉


このデッサンは、塾長が最近描いたモリエール像です。久しぶりだったので、最初の段階は調子がつかめずめちゃくちゃです。途中から何とかまとまってきました。
経過をお楽しみください(苦笑)


描き始めて約1時間半後。プロポーションと
形、光、位置関係などを確認しながら大きな
塊(マッス)として捉えていきます。まだ、調子が
つかめずひどいモンです。

約3時間後。大きな捉え方は最後まで意識し
ながら、形の修正・前後関係、陰影などを明確
にしていきます。「なんかへんだなぁ」

約5時間後。目の位置、前頭部、右肩など形
の修正をしながら、徐々に細部を書き込んで
いきます。その時も大きな捉え方をわすれな
いように。顔のプロポーションや向かって左の
胸の大きさが違っていたので直しました。
「やっと見られるようになってきたゾ・・・
でも、顔がへんだ!」

約7時間後。目から上の部分が大きすぎた
ので直しました。ほぼ全体と部分の関係が整っ
てきたところで自分なりに「完成」をどこにする
かを決めて仕上げていきます。私の場合はもっ
と描き込むつもりです。

細かいところを全体の関係のなかで、いやら
しくならないように気をつけながら慎重に描い
ていきます。もし、形の違いなどに気がついた
ら、ここからでも修正は充分可能ですから、
必ず直しましょう。その習慣づけが上達の
秘訣です。
一応、私的には完成です。




《参考》マルスとアリアスの描き始め約30分


デッサンの受講生からのリクエストで各30分間デモンストレーションしました。


塾長の水彩画